毎月の数字が上下するたびに気持ちまで振り回されて、来月の予定が立てられない…。
そんなふうに、毎月の数字が読めないことに、じわじわ疲れていませんか?
「インフルエンサーの収入は、なぜこんなに不安定なの…?」
「稼げた月の分を、どう残しておけばいいんだろう…?」
「来月が読める状態に、少しでも近づけるのかな…」
この記事では、インフルエンサーの収入が不安定になる理由、その不安定さを数字で測る目安、お金の流れの整え方、仕事の形と収入の柱の変え方までをまとめました。
しんどいのは波より、波の大きさが見えていないことのほうかもしれません。
今回は、インフルエンサーの不安定な収入を、測る・ならす・変えるの順に整えていく方法を見ていきます。
この記事を最後まで読めば、収入が少ない月にも慌てずに済む、お金の流れの組み方が分かるはずです。
この記事で分かるポイント
- インフルエンサーの収入が不安定になる仕組み
- 収入の不安定さを数字で測る3つの目安
- 少ない月でも慌てないお金の流れの整え方
- 収入を安定させる仕事の形と柱の変え方
インフルエンサーの収入が不安定なのは仕事の形が単発だから

インフルエンサーの収入が月ごとに大きく動くのには、はっきりした理由があります。
一つは仕事の形、もう一つはお金の入り方と出ていき方です。
来月が読めないのは案件が一本ずつの契約だから
PR案件の多くは、一本ごとの単発の契約です。
今月決まった案件が、来月も続く保証はありません。
そのうえ、企業の予算には時期の波があり、新商品の発売や年末の商戦の前に依頼が集まり、そのあと急に静かになることもよくあります。
- 契約が一本ずつで、来月の分が決まっていない
- 企業の予算や商戦の時期で、依頼が集まる月と空く月がある
- 大きな取引先が1〜2社に偏っていて、その1社の動きで月収が変わる
3つ目が、いちばん気づきにくい偏りかもしれません。
長く付き合いのある企業ほど頼りになる一方で、その企業の担当者が替わったり、予算が減ったりしただけで、月収の数割が一度に消えることがあります。
収入が下がっていく構造そのものは、インフルエンサーが稼げない理由をまとめた記事で整理しています。
入金のずれと前年の所得で決まる税金が波を大きくする
もう一つ、波を大きくしているのが、お金の入る時期と出ていく時期のずれです。
案件の報酬は、投稿した月ではなく「月末締め翌月末払い」のように後から入るのが普通で、キャスティング会社を通すと、さらに遅くなることもあるでしょう。
そして出ていくほうでは、住民税や国民健康保険料が、前の年の所得をもとに決まります。
収入の波と支払いの波が逆向きに重なると、数字以上に苦しく感じるのはこのためです。
請求した日と入金の予定日、税金や保険料の支払い月を一つの表にしておくと、苦しくなる月が先に見えてきます。
帳簿の上では黒字なのに口座が心細い、というずれは、個人で稼ぐ仕事ならどこにでもあるものだと思います。
前者は時間をかけて変えるもの、後者は今月からでも整えられるもの、と分けて考えると手をつけやすくなります。
インフルエンサーの収入の不安定さを数字で測る3つの目安
不安定さに手をつける前に、その大きさを測っておきましょう。
「なんとなく不安」のままだと、どこを直せば楽になるのかが見えないからです。
過去12か月の最低の月と平均の差を見る
いちばん役に立つのは、過去12か月の中で、いちばん少なかった月の収入です。
平均や最高の月ではなく、最低の月を基準に生活と事業の固定費が回るかどうかが、安定しているかどうかの分かれ目になります。
そして最低の月には8万円足りません。この8万円が、毎年どこかで必ずやってくる「穴」の大きさです。税金の分を取り分けると、穴はもう少し大きくなります。
平均だけを見ていると、この穴は見えません。
最低の月が2か月続けば、穴は16万円に広がります。
最高の月が大きいほど平均は良く見えるので、波の大きい人ほど、平均にだまされやすいとも言えるでしょう。
しかも過去12か月の平均は、収入が下り坂の途中では、実際より高く出てしまいます。
いちばん大きい取引先と入金日の偏りを見る
次に見るのは、収入がどこから、いつ入っているかの偏りです。
偏りはすぐには直せなくても、どれくらい偏っているかを知っておけば、1社の動きに一喜一憂しにくくなります。
- 最低の月の収入が、生活費と固定費を下回る額
- いちばん大きい取引先1社が、年間の収入に占める割合
- 入金日が月の中や年の中で、特定の時期に集中していないか
キャスティング会社を通した案件は、企業が違っても、通した会社ごとにまとめて1社と数えると、本当の偏りが見えます。
2つ目が3割を超えているなら、その1社の動き一つで、収入が大きく揺れる状態でしょう。
3つ目は、たとえば年度末や年末に入金が固まっている人なら、その前の数か月がいちばん苦しい時期になるかもしれません。
この3つが分かれば、自分の不安定さが「穴の大きさ」なのか「偏り」なのか「時期のずれ」なのかが見えてくるはずです。
穴の大きさが分かれば、次は、その穴をどう埋めるかを決めるだけです。
フリーランスや個人事業主の不安定な収入を平らにするお金の流れ

ここからは、今月からでも整えられる「お金が動く波」の話です。
インフルエンサーに限らず、フリーランスや個人事業主の収入の不安定さは、お金の流れを分けるだけでも、体感がかなり変わります。
事業の口座から自分に毎月同じ額の給料を払う
事業用と生活用の口座は、すでに分けている人も多いと思います。
効くのは、その間でお金を動かす日と額を決めておくこと。報酬はすべて事業用の口座で受け、そこから毎月決まった日に、決まった額だけを生活用の口座へ移していく形です。

会社が社員に給料を払うのと同じ形を、自分の中で作るイメージですね。
52万円入った月は、払いきれなかった分が事業用の口座に残り、11万円しか入らない月は、その残りから足りない分を出します。
- 給料日は、入金が集まる日の数日後にする
- 金額は平均ではなく、平均より少し低めにする
- 収入が下り坂のときは、12か月の平均ではなく、直近3か月の平均か最低の月に合わせる
- 多く入った月にも、給料の額は増やさない
こうしておくと、収入は上下していても、生活に入ってくるお金は毎月同じになります。
気持ちが振り回される原因の多くは、収入の上下がそのまま生活に響いていることなので、ここを切り離すだけでも楽になるでしょう。
生活費の数か月分と税金の分を先に分けておく
この形を回すには、事業用の口座に、ある程度の残りが必要です。
- 自分への給料の数か月分(最低の月が続いても払える額)
- 翌年の住民税・保険料・所得税の分(インボイスの登録をしていれば消費税も)
- 撮影の機材や外注など、事業で急に出ていくお金の分
目安としてよく言われるのは、生活費の6か月分ほどですが、波が大きい人ほど、もう少し厚めに見ておくほうが安全です。
税金の分は、入金のたびに一定の割合を別の口座へ移しておくと、翌年に慌てずに済みます。
割合は所得や控除、インボイスの登録の有無によって変わるので、一度だけ税理士や自治体の窓口で、自分の場合の目安を確かめておくと安心でしょう。
止まる時期が来るなら、止まっても生活が回る形を先に作っておく。この節の話は、その繰り返しから考えるようになったことです。
収入そのものは1円も増えていないのに、来月の予定が立てられるようになります。
インフルエンサーの収入を安定させる仕事の形の変え方

お金の流れを整えたら、次は時間をかけて「仕事が来る波」そのものを小さくしていきます。
やることは、単発を継続に変えることと、投稿を止めても続く柱を足すことの2つです。
単発の案件を継続の契約に変えていく
一本ずつの案件を、数か月単位の契約に変えられれば、来月の分が先に決まります。
- 半年や1年単位のアンバサダー契約(毎月決まった本数の投稿)
- 企業のアカウントの撮影や運用を、月額で請け負う仕事
- 反応が良かった案件の、季節ごとのくり返しの依頼
反応が良かった案件のあとに、自分から次を提案するだけでも、単発が続きものに変わることがあります。
数字を添えて、続ける形まで先に示すと、担当者も社内で話を通しやすくなります。
ただし、継続の契約も、自分が手を動かした分だけの収入であることは変わりません。
波は小さくなっても、休めば止まる、という弱点は残ります。
単価や条件の線の引き方は、PR案件の断り方の記事で基準として整理しています。
投稿を止めても続く柱を一本足す
波をもう一段小さくするには、仕事の量と切り離された収入を、少しずつ足していくことです。
| 柱 | 波をならす力 | 弱点 |
|---|---|---|
| 会員制・サブスク | 毎月の会費が入り、入金が読みやすい | 中身を毎月届け続ける手間がかかる |
| 自分の商品の定期便 | リピーターの注文が毎月入る | 在庫と開発の費用、売れ残りのリスク |
| 紹介型(ネットワークビジネス) | 愛用者が買い続ければ、その分の報酬が毎月入る | 育つまで時間がかかり、紹介した人の相談に乗る手間もいる。自己購入が条件の会社もあり、投稿に製品の話が混ざり始めると、フォロワーの目は厳しくなる |
どの柱も、始めた月から波をならしてくれるわけではありません。
育つまでの数か月〜数年は、さきほどの「自分への給料」の形で、今の波を受け止めながら進めることになります。
単発の仕事は、どれだけ腕を上げても、終わるたびにゼロから始まるところは変わらないんですよね。
どちらか一つではなく、順番に両方やるのがいちばん確かです。
インフルエンサーの不安定な収入についてよくある質問
仮の例のように最低の月に8万円足りないなら、少ない月が3か月続いても困らない24万円が、事業用の口座に置いておく最低限の額になります。
翌年の住民税や保険料の分は、この24万円とは別の口座に分けておきましょう。
ただ、役員報酬は毎月同じ額にするのが基本なので、「自分に毎月同じ給料を払う」形が、仕組みとして作られる面はあります。
利益の大きさによっては負担が増えることもあるので、税理士に自分の数字で試算してもらってから決めるのが確かです。
少ない月を埋めるのは、値下げではなく、事業用の口座に残しておいたお金の役目と考えるほうが、長い目で見て楽になります。
いざというときは、積み立てた掛金の範囲で借りられる契約者貸付の仕組みもあります。
ただ、20年未満でやめると受け取りが掛金の合計を下回るので、波をならすための貯金代わりには向きません。条件は、運営する機関の案内で確かめてください。
制度は備えの一つで、毎月の波をならすのは、やはりお金の流れの整え方が中心になります。
インフルエンサーの不安定な収入は流れと形と柱で整えられる

インフルエンサーの収入が不安定なのは、単発の契約、取引先の偏り、入金と税金の時期のずれが重なっているからでした。
だから整える順番も、測る、ならす、変えるの3つに分けられます。
35歳まで会社員だった僕にとって、毎月決まった日に入る給料は、当たり前のものでした。
その当たり前を自分の手で作り直すことが、独立してからの一番の課題だったと、今は思っています。
収入の波は消せなくても、波に振り回されない形は作れる。
まずは、過去12か月でいちばん少なかった月の数字を、確かめるところから始めてみてください。
受け止める仕組みを先に作っておけば、波の大きい月も、ただの「多い月」と「少ない月」になっていきます。
来月が読めるようになると、受ける案件の選び方や、休む時期の決め方まで変わってきます。
不安定さを整えることは、発信を長く続けるための土台づくりそのものです。
無理な勧誘はしません。聞きたいことだけ聞いて、合わないと感じたら、そのまま離れてもらって大丈夫です。